「俺、ユウちゃんが好きなんだ」
フラれるとわかっていたからこそ、あえて直接的な言葉をジュンは放った。それは負け惜しみでも強がりでもなく、確かにフラれるだろうという感覚があった。
それでもなお告白に踏み切ったのは結局自己満足だったのだが、告白をしてハッキリとフラれる事によりどこかこの辛く悶々とした日々に終止符を打ちたかったのだ。
ユウはジュンに惚れられていることを察していた。チリの首都サンティアゴにある日本人御用達の宿《タレス》で出会ったときから、その予感はしていた。好きだとハッキリ言われたわけではなかったが、29年間培ってきた女の勘でそれは手に取るようにわかった。
「ごめんね。私好きな人がいるの。」
ユウは少し考えるふりをして申し訳無さそうにジュンにそう言った。ジュンは食い下がるでもなく「そっか」と自分に言い聞かせるように言葉を絞り出した。ペリカンが僕たちを横目に飛び去った。
ガラパゴス諸島のサンタ・クルス島にはガラパゴスゾウガメ、アシカ、ペリカン、イグアナなどがうろついている。そんな原生の島にジュンたちは来ていた。ある晩ジュンはユキを呼び出し、桟橋でくつろぐペリカンの眼の前で告白をして見せ、玉砕したのだった。
ジュンはとにかくユウが大好きだった。なぜ好きだったかというと、それには理由がある。ジュンにとってゆうユウはにフラれた
「」
この物語の主人公【クワバラジュン】は
フラれることを